不登校「なぜ無理して学校に行かなくていい」と言われるのか理解する

不登校の悩み解決

あなたの子どもが学校に行かなくなって、どれぐらいの日数が経ちますか?

今、まさにどうしていいか迷っている親御さん。

もう1年以上も不登校が続いていて、どこか諦めにも似た境地に達している親御さん。

状況は様々です。

でもどの親御さんも我が子が不登校になることは望んでなく、元気に学校に行ってほしいと望んでします。

「少しでも早く学校に行って欲しい・・・」と思うことから、いろんな専門書を学ぶことから始める。

すると、「子どもの心が回復するまでゆっくり待ちましょう」と書かれていることに気づくことが多いですね。

学校側も登校を無理強いせず、見守るスタンスを保っている先生が多いです。

そこでこの記事では、「このままウチの子は家にいていいの?」と不安を抱えるご家族に向けて、どうして不登校児は無理して学校に行かない選択が正しいのかについてお話していきます。

不登校は心の風邪・・・の間違い

不登校は心の風邪・・・の間違い
よく不登校は「心の風邪」という表現をされますが、実際にはこの例えはあまり適していません。

なぜなら、不登校を風邪にたとえたところで根性論はなくならないからです。

不登校を根性論で語る人たち

私たち30~40代が子どもの頃は、「不登校=甘え・怠け」という色眼鏡が当たり前の時代でした。

今思えばこの色眼鏡のせいで、苦しめられてきた人たちがたくさんいます。

そして現在日本の自殺率は、2%まで迫ってきています。

年齢別で見てみると、働き盛りの30~50代の自殺者が多いです。

集団に合わせることを重んじられ、個性を二の次にされてきた時代の歪みが出ているように思えます。

この年代を生きてきた人にとって、自分たちが当たり前のように我慢してきた価値観を変えることは難しいです。

そのため不登校は「気持ちの持ちよう」でコントロールできると信じています。

根性論が好きな人は風邪もひかない

同様に昭和を生きてきた人は、風邪もまた気合いでどうにかなるものだと思っています。

平気で「病は気から」「バカは風邪をひかない」などの言葉を口にしますよね。

今では考えられませんが、「熱があっても仕事を休まなかった」が武勇伝として語られる時代だったのです。

このような考え方の人が半数以上を占める世の中で、不登校を風邪に例えることは危険です。

「風邪は日頃の行いで防げる論」を持ち出されて、結局また精神論に戻ってしまうからです。

学校は楽しいはずなのに・・・の間違い

もう一つ周りの大人が注意しなくてはいけないことがあります。

それは「どうして楽しいはずなのに行けないの?」と、不登校の子どもを不憫に思う気持ちです。

特に不登校の孫を持つおじいちゃんおばあちゃんの世代に多いかもしれません。

学校に行けずにいる孫を見て、「他の子は楽しんでいるのにかわいそう・・・」と手を差し伸べたくなります。

楽しいかどうかは本人が決める

時代は変わっています。

昔は娯楽も少なく、子どもが学校を休んでも構ってくれる大人はいませんでした。

逆に熱がチョットくらいなら行け!と、放り出された時代です。

親にガミガミ言われるぐらいなら学校で友だちと遊んでいた方が断然楽しい時代でした。

だけど今は違います。

スマホひとつで世界中の人と繋がる。

勉強も・有益な情報も・心を通わせられる友人を探すのも、すべて部屋の中で気軽にできます。

楽しむ選択肢が増えている中で、いつまでも昔の時代の楽しみ方を引き合いに出すことはナンセンスです。

かわいそう・・・。が本人を追い込んでいる

安易に不登校の子どもに、「かわいそうにね・・・。」という感情を表現することはやめましょう。

それまで特になんとも思っていなかった子どもが、「え?自分でかわいそうなの?」と急に自己肯定感を失ってしまいます。

直接言葉にしなくても、おじいちゃんおばあちゃんが孫をかわいそうだと思う気持ちは敏感に伝わってしまいます。

「そっか自分はかわいそうなんだ。不登校って惨めなことなんだ。」と追い討ちをかけるような行動は慎み、本人の意思で休んでいることを尊重するようにしてください。

不登校は気質だ・・・の間違い

不登校は気質だ・・・の間違い
不登校になりやすい子とそうではない子の違いは、元々の気質によるものという考え方は心理学の世界でも定説になっています。

最近では「HSC(=繊細すぎる子どもたち)」も話題になっていますね。

この考え方は決して間違いではないですし、気質による正しい対処方法を学んでいくことは社会復帰に向けてとても大切なプロセスです。

一方で全てを「気質」に頼ってしまうことの危険も潜んでいます。

必要な対処が遅れてしまう

「この子の性格だから」が、親の行動範囲を狭めてしまう危険があります。

「気質だからしょうがない」「性格は治らない」と思い込むことで、第三者の力を積極的に借りる事をしなくなってしまいます。

不登校の問題を、あらゆる面からサポートしてくれる職業の人たちがたくさんいます。

親としてそれらの情報を収集し、自分の子どもにあった対処方法を学んでいくことが大切です。

必要なケアを見落としてしまう

性格の問題だからと諦めていると、プロの力を借りる選択肢が出てきません。

そのため本当は、体の不調を改善することで好転するチャンスがあることや、精神科から服用される薬を活用することが後押しになるきっかけを失ってしまいます。

ここまでのポイント!

  • 不登校は心の風邪ではない
  • 学校は楽しいところという固定概念
  • 不登校はかわいそうではない
  • 不登校気質のせいで終わらせる危険性
  • について説明してきました。

    このような周りの大人の思い込みが、子ども本人やその家族に「学校に行かない選択肢」を自信のないものにさせてしまっています。

    ここまでの話を前提として、どうして十分な休息が必要なのか?を次の章から一つずつ説明していきます。

    不登校は例えるならリハビリが必要な骨折

    不登校は例えるならリハビリが必要な骨折
    どうしても不登校と心の問題を切り離して考えることができなければ、不登校の子どもの問題を外科的手術が必要な足の骨折に当てはめて考えてください。

    さてあなたの子どもが不慮の事故で足を骨折したとしたら、大人としてどのような接し方をするでしょうか?

    無理強いはさせないが大前提

    一度でも骨折を経験したことがある人は分かると思いますが、しっかりと計画を立てたリハビリスケジュールを組むことが求められます。

    素人の判断でギブスを外したり、医師から止められている運動を無理してすることはしないですよね?

    もしも「はやる気持ち」に負けてしまったら、余計に完治するまでの日数が長くなってしまいます。

    ただし大人はわかっていても、子どもはそうはいきません。

    早く外に出て遊びたいでしょうし、1日でも早く部活に復帰したいと思う子どももいるでしょう。

    そこで親として一番大切な役回りは、無理しようとする子どもをなだめて説得することです。

    人生は長いです。

    今辛抱してリハビリに努めることで、生涯にわたってしっかりと歩ける足を取り戻すことができます。

    気をつけようがないケガ

    骨折しようと思ってする人は誰もいません。

    不注意や無理な運動をしたことで骨折してしまう人もいるかもしれませんが、それでも想定の範囲外です。

    そして想定外の出来事で苦しんでいる本人に、精神論をぶつける大人はいるでしょうか?

    間違っても、「這ってでも出てこい」「気合いが足りないから骨折したんだ」などと声をかける人はいないはずです。

    不登校にもリハビリが必要

    不登校を骨折に置き換えると、精神論が全く無意味であることと、急いで復帰しようとする事が逆効果になることがよくわかると思います。

    本来不登校は、本人に頑張って行く気があっても「本当に大丈夫?」「無理はしないでね」と周りの大人が気遣うべきことです。

    実際に周りの目を気にして頑張って登校した子どもの無理がたたって、その後しばらく部屋に閉じこもってしまう事例も多くあります。

    まずはゆっくりと心と体を休ませて、学校に復帰できそうな日から逆算して徐々に体を慣らしていくことが不登校でも重要なプロセスです。

    複数の選択肢をもつ期間


    不登校を経験し、その後何かしらの形で社会復帰を果たした家族が必ず口にすることがあります。

    それは、「子どもが不登校になってくれたおかげで人生の視野が広がった」ということです。

    今まさに子どもの不登校で悩んでいる親にとっては、不思議な表現かもしれません。

    暗いトンネルの中にいるような最中では、なかなか将来を見据えた考え方はできないですよね。

    無理して人生を俯瞰して見る必要はありません。

    目の前のことを一つ一つこなしていく中で、子どもにとって最善の道が必ず見えていきます。

    その過程の中で、「学校はたくさんある中の一つの選択肢」であることに気がつきます。
学校が「戻るべき場所」から「戻れる場所の一つ」に変わることで、他の子ども達よりも無限大の可能性が広がります。

    不登校は親の情報収集期間

    不登校は親の情報収集期間
    不登校の期間に親としてできることは、自分の子どもの居場所に関する情報収集をたくさん行うことです。

  • 親の代わりになってアドバイスをくれる大人
  • 家庭以外で子どもの心が休まる場所
  • 専門的にカウンセリングや薬の処方を行ってくれる場所
  • 同じ気質で悩む子どもや親たちのサークル
  • 学校の代わりになる子どもの学習方法
  • 子どもが積極的に行きたいと思える進学先
  • ・・・・など

    これらの情報をできるだけ多く集めるためにも、学校に行かずに子どもと向き合って話し合う時間を多く持つことが大切です。

    頼らざるべき人からの隔離

    頼らざるべき人からの隔離
    不登校は、子どもにとって悪影響を及ぼす人から一定期間距離を置くためにも必要な期間です。

    どうしても学校は、同じ価値観を共有し合う人たちの集合体でしかありません。

    中には自分を押し殺し、表面上はうまく回りに合わせている子どももいます。

    それが「社会で生きていくこと」と言えばそれまでですが、一定期間「世間の普通」から遠ざけることで、外野の声より「内なる自分の声」に素直になる期間を持てます。

    この自分探しの期間が不登校の子どもにはとても大切です。

    悪意のないおせっかいから子どもの身を守る

    良かれと思って、不登校の子どもにアクションを起こしてくる大人がいます。

    担任の先生かもしれませんし、身近な祖父母かもしれません。

    親としてできることは、必要以上に「子どものために」おせっかいな行動を起こしてくる大人との壁になってあげることです。

    厳しい言い方ですが、不登校は愛情でどうにかなる問題ではありません。

    専門的知識を持った人や、実際に不登校を経験したことがある先輩でしか解決しない問題がたくさんあります。

    例えばおばあちゃんが、「私が孫と一緒にお茶がしたい」と思って誘ってくれるのはOKですが、「孫が少しでも元気になればいいと思って」と主語が逆転してしまっている時は要注意です。

    おばあちゃんの期待に応えられない自分に余計に苦しむのは本人です。

    親は愛情を武器に見当違いなアドバイスをしてくる(素人の)大人から、自分の子どもを守るようにしていきましょう。

    オンラインでいつでもどこでもカウンセリング

    専門機関に頼るのに必要な期間

    不登校の子どもが学校を休むのに1番必要な理由です。

    そもそも学校に解決する術がなかったから、子どもが不登校になっているのです。

    一人でも相談できる友だちや先生がいれば、子どもはわざわざ不登校という選択をしないでしょう。

    かといって親だけで解決できる問題でもありません。

    時間だけでも解決してくれません。

    なるべく早い段階で親子でカウンセリングを受け、誰に相談すれば一番ストレスなく解決の糸口を見つけられるかを見極めていきましょう。

    方法はひとつだけとは限りません。

    いくつかのやり方を組み合わせながら、一つ一つ社会復帰に向けた自信を積み重ねていきます。

    【参考サイト】不登校から脱出するための専門カウンセリング(株式会社ユーキューズ)

    スポーツ選手がスタメンから外れる意味

    ここでもう一度怪我をしたスポーツ選手に当てはめて考えてみましょう。

    どんなに一流の選手でも、怪我をすれば第一線から外れて怪我の治療に専念しますよね。

    これは誰でもわかりきったことです。たとえ本人が試合に出たいと言っても、将来有望な選手ほど監督は止めるはずです。

    しかし不登校の現場では、あまりにもすぐに学校に復帰させようとする大人が多すぎます。

    これは怪我をした選手に、スタメンで試合に出場させながら回復を促す行為と同じです。

    まだ万全ではないのに無茶をしなくてはいけない本人の心理を、どれだけ周りは理解しているのでしょうか?

    それでもなお、「ほらね?やっぱり試合に出てる方が楽しいでしょ?」と言えるのでしょうか?

    本当のファンだったら思うはずです。「お願いだから、休ませてあげて」と。

    まとめ

  • 不登校は、根性論ではない
  • 不登校を不憫に思わない
  • リハビリ期間として理解する
  • 不登校の子どもに無理して学校に行かせない理由について説明してきました。

    学校に行かない期間は、子どもの回復に向けて必要な休息時間と捉えましょう。

    ただし、いつまでも気質のせいにしたまま行動を起こさなかったり、家族の中だけで問題を解決しようとすることは間違いです。

    子どもの言い分だけを鵜呑みにしたまま、時が来るのを待つのも違います。

    親には親の人生があり、先にこの世からいなくなる可能性が高いのも親の方です。

    子どもが一人でも生きていけるための準備を、今から一つずつ始めていきましょう。

    そのためにも学校だけに焦点を合わせるのではなく、広い視野を持って子どもが幸せになるための道筋をたくさん探していくことです。

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